Credit:Image courtesy of drive.com.au


公開日: 2024年12月27日

世界で19台しか存在しない超希少なNissan GT-R50が、約2年間もの間、買い手を見つけられずにいる。この特別なモデルは、2020年に生産されたGT-R Nismoをベースに、イタリアのデザイン会社イタルデザインが手がけたものである。

GT-R50は、イタルデザインの創立50周年とGT-Rブランドの50周年を記念して製作された特別仕様車であり、その販売価格は新車当時で€990,000(約1億6000万円)に設定されていた。しかし、2023年11月にミュンヘンのRMサザビーズオークションに出品された際も、最低落札価格に達せず売却は成立しなかった。

高額な価格設定とその価値

現在、このGT-R50(製造番号11)はカナダのLegendary Motorcar Companyにて販売中である。昨年のオークション後には、€975,000(約1億5800万円)で広告が掲載されていたが、依然として新しいオーナーを見つけるには至っていない。この価格は、新車価格をわずかに下回るものの、その希少性とパフォーマンスを考慮すれば妥当といえる。

この車両は「リキッドシルバー」の特別塗装が施され、油圧式リアウィング(約400万円相当)を装備するほか、GT3レーシング仕様のターボチャージャー、Bilstein製サスペンション、Bremboブレーキ、そして専用のミシュラン・パイロット・スーパースポーツタイヤを装着している。また、3.8リッターV6ツインターボエンジンは、Nismo仕様の447kWから530kWへと出力が大幅に向上している。

デザインと内装の特徴

イタルデザインは、この車両のためにフロントおよびリアのデザインを大胆に変更し、大型のベントや低いルーフラインを採用することで、空力性能と美観を両立させた。内装については、基本構造こそR35 GT-Rに基づいているものの、赤いアクセント、カーボンファイバートリム、アルカンターラ素材、そして特別設計のカーボンファイバーシートなど、特別仕様の高級感が際立つ。

買い手が見つからない背景とは?

このGT-R50は、2022年10月にも同じディーラーによって広告が出されていたことから、少なくとも2年間以上売却が成立していない状況である。この理由としては、高額な価格設定に加え、特別仕様車というカテゴリーが一部の富裕層やコレクター層に限られることが挙げられる。また、GT-R50の性能やデザインが評価される一方で、購入者が実際に日常で使用することをためらうケースも想定される。

しかしながら、GT-R50が持つ希少性と歴史的価値は揺るぎないものであり、適切なタイミングで新たなオーナーに迎えられる可能性が高いといえる。

出典: RM Sotheby’sオークション記録、Legendary Motorcar Company情報

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