
R35日産GT-R。この17年の間、スーパーカー市場で輝きを放ち続けてきたこの車は、ついにその幕を下ろそうとしている。世界中のファンを魅了し続けた日産の象徴的なスーパーカーであるが、電動化の波が次世代の新たな扉を開こうとしている。
アメリカ市場での生産終了
R35 GT-Rは2023年10月をもってアメリカ市場での生産が終了する予定である。この最後を飾るのは、特別仕様車「スカイラインエディション」と「T-spec匠(Takumi)エディション」という2つのモデルである。これらの特別モデルは、かつての名車を彷彿とさせるデザインとともに、その伝説をさらに強調している。
日本市場での継続生産と最終モデル
ただし、R35 GT-Rの物語はまだ完全に終わっていない。日本市場では2025年8月まで生産が続けられるとされており、2025年モデルが最終型となる予定である。この発表は、多くのGT-Rファンにとって一筋の希望となっている。
電動化への進化
R35 GT-Rの後継モデルは、完全電動のスーパーカーとなる可能性が高い。昨年公開された「Hyper Forceコンセプト」がその未来を示唆しており、次世代の固体電池技術を採用する可能性がある。日産USAは「次世代の革新的なパフォーマンスに向けて全力を尽くしている」とコメントしており、期待は高まるばかりである。
特別仕様車の詳細
最後を飾る特別仕様車には、GT-Rの歴史を象徴するディテールが数多く盛り込まれている。
• スカイラインエディション
「R34スカイラインGT-R」の象徴的なカラーである「ベイサイドブルー」を復刻。内装には「ソラブルー」が採用されている。
• T-spec匠エディション
オーストラリア市場でも以前提供されたモデルを進化させたもので、「ミッドナイトパープル」の外装や「モリグリーン」の内装、赤いエンジンバッジ、金色のVINプレートなどが特徴である。
さらに、どちらのモデルにも「GT-R Nismo」譲りの20インチRAYS鍛造ホイールやカーボンセラミックブレーキが搭載され、究極の走行性能が追求されている。
不変のエンジン性能
特別モデルのエンジンは、3.8リッターV6ツインターボ「VR38DETT」を継続採用。6速デュアルクラッチオートマチックトランスミッションと四輪駆動システムがその圧倒的なパフォーマンスを支える。
GT-Rの歴史が次世代へ
「GT-R」という名が持つ重みと歴史が、電動化という新たなステージへと引き継がれる未来は、想像するだけで胸が躍る。このスーパーカーが次にどんな伝説を紡ぐのか、期待と興奮は高まるばかりである。